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遺品の新しい形「デジタル遺品」

葬儀や法要で慌ただしく時間は過ぎて、このブログのメインコンテンツになっている遺されたお庭の畑に四苦八苦しているところに加えて、法的公的に関わらず様々な手続きをしなくてはならないことに半ば呆れつつ、ひとつずつ片付けています。
私の母は戦時中の生まれという世代で、自分でクルマも運転していましたが高齢になり免許返納済みで、携帯も通話だけの利用だったため、この記事のタイトルに挙げた「デジタル遺品」というものは皆無だったのですが、冷静に考えてみると、もし母が生前スマートフォンを普通に使えていたら遺された家族はかなり大変なのではないか、とふと思った次第です。
例えば、仮に私が急逝したとしたら、この「デジタル遺品」というのはかなりの量に上り、恐らく残された家族たちにはほとんどが見つけることができずに失われてしまうのではないかと思うのです。銀行や証券のオンライン口座はなんとかなったとしても、仮想通貨(最近では暗号資産と呼ばれていますが)の海外CEXアドレス(10口座は間違いなくあります)やWeb3 Walletアドレス(こちらは主要プロジェクトのコールドWalletアドレスも含めると数十個あります…)はママや娘には開けないでしょう。いくつかのメールアカウントとXやTelegram、Discordなどの普段使いのSNSアカウントとそこで運営するコミュニティ、クラウドストレージ上の様々なファイル、それらも場合によっては失われてしまうかもしれません。そしてこのブログや他のメインブログ、それに様々な静的Webサイトなどもドメインの更新が切れれば追跡が叶わないかもしれません。
これは「もしも」の時に備えて、少しリサーチと準備が必要なようです。
デジタル遺品とは
スマートフォンが普及した現代では、故人が利用していたデジタルコンテンツやアカウント、すなわち「デジタル遺品」についての整理が非常に重要だと言われています。
例えば、メールアカウントやSNSのアカウント、クラウドストレージに保存されたフォト画像やファイル、ブログ、更にはオンラインの銀行口座や証券口座、仮想通貨の管理まで、様々なデジタル情報が存在します。これらのデジタル遺品は、故人の思い出が詰まったものであったり、残された家族にとって重要な資産であったりするわけです。
しかも、それらはあるであろうという予見はあっても、実際に故人が事前に各種アカウントやwebサービスなどへのアクセス方法やパスワード認証などの情報を家族に伝えていなければ(あるいは遺言やエンディングノートなどへの記載)個人の他界後にそれらへのアクセスは物理的に不可能になってしまうという点が問題になりそうです。
デジタル遺品の整理が必要な理由
デジタル遺品を整理する理由は、単に思い出を振り返るためだけではありません。例えば、故人が残した重要な情報や資産が、適切に引き継がれないと大きなトラブルに繋がることもあるんです。特に、金融情報や個人情報が含まれている場合、それらを適切に管理または整理しないと、遺族が後になって困ることもなんていうことも十分あるわけです。
具体的には、故人が生前webサイトやブログを運用している場合、恐らくはドメインも取得しているでしょうからこれらの支払いが大抵の場合は自動更新でクレジットカードやその他の方法を使って実施されますので、死亡確認後すぐに凍結される銀行口座やそこに紐づいているクレジットカードであれば問題は起こりませんが、現代では様々な決済が設定できるので何年もの間、自動更新が続くようなことも考えられます。
暗号資産の場合はもっと深刻です。こちらはKYCの必要な取引所の口座であれば、追跡も凍結も可能でしょうが、最近の傾向はWeb3なので、アノニマスなWeb3 Walletアドレスでの運用の場合、StakingやFarming、それにLiquidity Poolなどへの投資は登録したWalletアドレスに資金がある限り、永続的に続けられてしまいます。これらの資産をきちんと相続することはかなり難しい作業になるのではないでしょうか。
デジタル遺品整理の具体的なアプローチ
では、具体的にどのようにデジタル遺品を整理すればよいのでしょうか。いくつかのアプローチとプロセスを挙げてみます。
アカウントとパスワードの管理
まず、故人が利用していたアカウントやパスワードのリストを作成することが大切です。実際に利用しているwebサービスなどもリストアップしておき、これらのIDまたはユーザー名、それにパスワードなどをわかり易くまとめておく必要があります。仮想通貨の場合は更に慎重に、ニーモニックや秘密鍵などをきちんと安全な方法で保管しておくことが必要になります。
これによって、残された家族がスムーズにデジタル遺品を整理できるようになります。加えて、エンディングノートなどにこれらの情報をまとめておくと、より安心です。
データのバックアップと削除
次に、残されたデータのバックアップを取ることが重要です。特に、思い出の写真や動画などは、できるだけ多くの場所に保存しておくと良いでしょう。また、故人の意思に反して見られたくないデータは、早めに削除するか、専用のフォルダを作ってパスワード設定をしてロックしておくことをおすすめします。
SNSやブログの整理
SNSやブログも、故人の個性や思い出を反映した大切なデジタル遺品です。必要に応じて、アカウントを削除したり、公開設定を変更したりしましょう。また、重要な情報が含まれている場合は、誰がそのアカウントを引き継ぐのかをあらかじめ考えておくと良いです。SNSやブログが収益化できている場合は一つの資産とも考えられるので、これを環境ごと家族にきちんと引き継ぐことは今後非常に重要になってくると思われます。
仮想通貨の管理
最近では、仮想通貨が主流になってきています。しかし、仮想通貨の整理は特に難しい部分が多いです。ニーモニックや秘密鍵やパスワード、回復用メールアカウントなどが分からないと、資産を引き継ぐことができず永遠に失われてしまうことが考えられます。仮想通貨の場合は故人が運用していた時には価値評価が進んでいなくても、ある程度の時間が経過してプロジェクトの価値が定まり価格が高騰することも頻繁に起こるので、法定通貨よりもきちんと管理しておく必要があります。
これも、あらかじめ整理しておくべき重要なポイントですね。
専門業者への相談
遺された家族だけでデジタル遺品の整理が難しい場合は、専門の業者に相談することも選択肢の一つです。
専門家の意見を聞くことで、よりスムーズに整理が進むこともあるんです。
特に、相続や法的な問題に関わる場合は、専門家に頼るほうが賢明です。また、副次的な効果として故人のプライバシーや尊厳に立ち入らずに結果だけを得ることも可能なのではないかと思っています。
この種の悩みは既に一定の水準までケースごとの対応が収集され、専門業者にはノウハウや対応すべき手順が類型化されてスムーズに調査や整理が可能になっているはずです。すべてのデジタル遺品を回収することは難しくとも、家族で苦労をするよりも短期間で手が掛からないで済むのは間違いありません。
特に、慣れないとまず触ることはおろか保有トークンの概要すらわからない仮想通貨(暗号資産)のWalletアプリやCEXなどでの保有資産を回復するには専門業者に頼むのが安全でしょう。秘密鍵やニーモニックがわからなくてもパスキーや生体認証その他でアクセスが可能なスマートフォンのWalletアプリをうっかり触ってしまって二度とアクセスできない状態にしてしまう前に、試してみる価値はあります。
「デジタル遺産バトン」 デジタル遺品整理サービス

生前にできる準備
デジタル遺品の整理は、故人が生前にできる準備でもあります。エンディングノートにアカウント情報やパスワードを書き留めておくこと、遺族に対してデジタル遺品の整理方法を説明しておくことが非常に重要です。こうした準備があれば、残された家族もタスクをこなすのが楽になります。
デジタル遺品整理の注意点
デジタル遺品の整理にはいくつかの注意点があります。
まず、個人情報の取り扱いには十分注意を払うこと。知らない人に見られたくない情報は、事前に削除しておくか、暗号化しておくことが推奨されます。
また、故人の意志を尊重することも大切です。故人がどのようにデジタル遺品を扱ってほしいと考えていたのか、確認することも忘れてはいけません。
これらは、デジタル遺品を保有していた側、つまり残す側である故人がそれぞれのデジタル遺品について明確に指示を書き記しておく必要があるのは間違いありません。
まとめ
デジタル遺品の整理は、現代社会において避けては通れない課題です。個人情報や金融情報が詰まったデジタル遺品を適切に整理することで、残された家族の負担を軽減することができます。しっかりとした準備や計画を立てて、安心して未来を迎えられるようにしましょう。

セイバンモロコシの生態と駆除

セイバンモロコシの生態
セイバンモロコシ(学名:sorghum halepense)は、イネ科モロコシ属に属する多年草で、地中海沿岸が原産地です。日本では1940年代に発見され、東北以南の地域に広がっています。この植物は、その強い生命力と繁殖能力で、在来種の植物や農作物の成長を脅かす強害雑草とされています。
セイバンモロコシは、根茎と種子の両方で増殖する特徴があり、刈り取ってもすぐに元通りに成長するため、駆除が困難です。この植物は、大きくなると2mほどの高さに成長し、他の植物を圧倒します。そのため、セイバンモロコシの駆除は、生態系保護や農作物の保護において重要な課題となっています。

セイバンモロコシの駆除
駆除方法としては、除草剤に適性を持つものが発見されているものの、根ごと引き抜くか、刈り取ることが一般的です。駆除のタイミングは、初夏から成長期に入る前が効果的です。花期は8月から10月にかけてで、この時期にはイネ科の花粉症の方に影響を与える可能性があります。

セイバンモロコシとススキの見分け方
セイバンモロコシとススキの見分け方には、葉の中央に白い筋がある点や、葉の大きさが20cmから60cmと似ている点が挙げられますが、ススキは葉の縁にざらざらがあり、手が切れることがあるのに対し、セイバンモロコシにはそのような特徴はありません。また、花が咲くと、ススキは側枝をたくさん出して花を咲かせるのに対し、セイバンモロコシは円錐状に集まって咲きます。
ススキとセイバンモロコシは、見た目が似ているため、区別が難しいことがあります。しかし、いくつかの特徴に注意を払うことで、これら二つの植物を見分けることが可能です。
まず、葉の特徴から見分けることができます。ススキの葉は、中央に白い筋がなく、葉の縁がざらざらしており、触ると手が切れることがあります。一方、セイバンモロコシの葉には中央に白い筋があり、葉の縁は滑らかです。
次に、花の形状も識別の手がかりになります。ススキは秋になると、側枝をたくさん出して綿毛のような花を咲かせます。これに対して、セイバンモロコシは円錐状の花序を形成し、ススキよりも密集して花が咲きます。
また、生育環境も見分けるポイントの一つです。ススキは日本の原風景とも言える風景の一部であり、野山や丘陵地に自生しています。セイバンモロコシは、耕作地や道端など、人の手が入った場所にも頻繁に見られる雑草です。
さらに、セイバンモロコシは根茎からも繁殖するため、地下茎が発達している点も特徴です。ススキにはこのような地下茎は見られません。
これらのポイントを押さえておくことで、ススキとセイバンモロコシを見分けることができます。自然の中でこれらの植物を見かけた際には、ぜひこれらの特徴に注目してみてください。
追加情報 若葉には青酸化合物が
セイバンモロコシの利用方法は限られており、若葉には青酸化合物が含まれているため、動物用の飼料としては適していません。しかし、太く丈夫な茎は、ザリガニ釣りの竿として子供たちの遊び道具に使われることがあります。
セイバンモロコシは、その強い生命力と繁殖能力により、世界的に強害雑草として扱われています。庭や畑では管理者が適切に管理し、生態系のバランスを保つことが求められています。

雑草メヒシバの特徴と駆除方法

メヒシバ(雌日芝)は日本全国に広く分布する雑草で、特に庭や畑で問題になることが多いです。昭和の時代には、どこにでも空き地や原っぱがあって、其処に生えていたのがこのメヒシバや後述するオヒシバです。
私もGoogleレンズで検索してみるまではカヤ(萱)やチガヤ(茅)だとばかり思いこんでいたのですが、こどもの頃から誤って憶えてしまった記憶は庭の畑を維持する過程で露わになって、無事に修正されました。
メヒシバは我が家のようにお家の庭で家庭菜園を作って野菜の栽培を楽しんでいる場合、強敵となる非常に手強い雑草です。イネ科の植物らしく、種子が零れやすいので数回草むしり、雑草取りをしてもすぐに芽吹いたり、遅くとも次のシーズンにはまた生えてきます。
この記事では、メヒシバの特徴や駆除方法について随時更新してまとめていきます。
メヒシバの特徴

メヒシバ(学名: Echinochloa crus-galli)は、イネ科の一年生雑草です。その特徴は以下の通りです:
- 高さ:30cmから1m程度に成長します。
- 葉:緑色で細長く、葉の縁に細かい毛が生えています。
- 茎:直立し、節ごとに分岐します。
- 花:夏から秋にかけて、穂状の花をつけます。
メヒシバの駆除方法
メヒシバを効果的に駆除するためには、以下の方法を試してみてください:
1. 手で引き抜く
小規模な庭や畑では、手で引き抜くのが最も簡単で効果的です。雨上がりや土が湿っているときに行うと、根ごと引き抜きやすくなります。種を付けている場合、除草時に種が散らばってしまう事があるので注意が必要です。
2. 除草剤の使用
広範囲に広がってしまった場合は、除草剤の使用も検討してください。市販の雑草用除草剤を使用し、説明書に従って適切に散布します。家庭菜園では使いにくいのですが、除草剤の選択次第では使用出来そうです。
3. マルチング
植え付けの際に、マルチング(黒いビニールなどで地面を覆う)を行うと、光を遮ることでメヒシバの発芽を抑制できます。
4. 定期的な草刈り
定期的に草刈りを行うことで、メヒシバが大きく成長する前に駆除することができます。特に、花が咲く前に刈り取ると効果的です。これを行うことが理想で、芽が出ても小さなうちに摘んでしまうサイクルを繰り返すのが大事です。
以上の方法を組み合わせることで、メヒシバの繁殖を効果的に抑えることができます。是非、試してみてください。
オヒシバの特徴
メヒシバに似た雑草、オヒシバ(雄日芝)も日本全国に広く分布するイネ科の一年生雑草です。こちらもよく見かけるので、記事内に補足でオヒシバの特徴についてもまとめました。
外観の特徴
- 高さ:30cmから1m程度に成長します。
- 葉:緑色で幅広く、葉の表面に細かい毛が生えています。
- 茎:直立し、節ごとに分岐します。
- 花:夏から秋にかけて、穂状の花をつけます。花の穂は緑色から紫色に変わることがあります。
生育環境
オヒシバは日当たりの良い場所を好み、庭や畑、道端などでよく見かけます。比較的乾燥した環境にも強いのが特徴です。
見分け方
オヒシバを見分けるためのポイントは以下の通りです:
- 葉が幅広く、表面に細かい毛があること。
- 茎が直立しており、節ごとに分岐していること。
- 夏から秋にかけて、穂状の花をつけること。
これらの特徴を覚えておけば、オヒシバを他の雑草と簡単に見分けることができます。


セスジスズメの生態と食害
我が家の庭にある畑で頻繁に見られるセスジスズメの幼虫。特にサトイモの葉を食い荒らすので、見つけ次第に摘んで腐海送りを実行していますが、かなりの数がこの畑に生息している模様です。敵の生態を理解するのは今後の戦いに必須とみて、随時更新していくナレッジベースです。
セスジスズメの生態

セスジスズメ(学名: Hyles lineata)は、スズメガ科に属する昆虫で、広範囲に分布しています。
成虫は中型のガで、翅の模様が特徴的です。
昼行性であり、花の蜜を吸う姿が見られます。
幼虫は緑色や茶色をしており、体側に白い縦縞が入っています。
成長すると最大で約8cmにも達し、非常に目立つ存在です。
蛹は地中にて形成され、成虫になるまでの期間は数週間から数ヶ月です。
セスジスズメのライフサイクル
ライフサイクルの段階
セスジスズメのライフサイクルは、完全変態を経る典型的な昆虫のライフサイクルです。以下に各段階について詳しく説明します。
1. 卵
セスジスズメの雌成虫は、植物の葉の裏側や茎に卵を産み付けます。卵は小さく、丸い形をしており、通常は数日で孵化します。
2. 幼虫
卵から孵化した幼虫(いわゆる「イモムシ」)は、最初に非常に小さく、成長するにつれて何度も脱皮を繰り返します。幼虫の期間は約3〜4週間です。幼虫は以下の段階を経て成長します:
- 初齢幼虫: 小さくて目立たないが、植物の葉を食べ始めます。
- 中齢幼虫: 成長とともに体が大きくなり、色や模様がはっきりしてきます。
- 終齢幼虫: 最大で約8cmに達し、非常に目立つ存在となります。体色は緑色や茶色で、側面に白い縦縞が入っています。
3. 蛹
幼虫が十分に成長すると、地面に降りて土の中に潜り込み、蛹(さなぎ)になります。蛹の期間は環境条件によって異なりますが、通常は数週間から数ヶ月です。この期間中に、幼虫は成虫へと変態します。
4. 成虫
蛹から成虫が羽化します。成虫は中型のガで、翅に特徴的な模様があります。昼行性であり、花の蜜を吸う姿が見られます。成虫の寿命は数週間程度で、その間に交尾と産卵を行います。
ライフサイクルのまとめ
- 卵: 数日で孵化。
- 幼虫: 約3〜4週間、複数回の脱皮を経て成長。
- 蛹: 数週間から数ヶ月の期間、土中で成虫に変態。
- 成虫: 数週間の寿命、交尾と産卵。
セスジスズメのライフサイクルは環境条件(気温、湿度、食物の有無など)によって大きく影響されます。特に、温暖な気候では年間に複数世代が発生することがあります。

セスジスズメの食害

セスジスズメの幼虫は多くの植物を食害します。
特にナス科の植物(トマト、ナス、ジャガイモなど)に対する被害が大きく、農作物に深刻な影響を及ぼします。我が家のお庭にある畑ではサトイモの葉が主に食害されています。サトイモに隣接したナスやジャガイモの葉にはセスジスズメの幼虫が付いていることが無いので、少なくとも我が家の畑にいるセスジスズメの幼虫はサトイモを最も好むものと思われます。
幼虫は葉や果実を食べるため、植物の生長を阻害し、収穫量を大幅に減少させることがあります。
対策としては、定期的な作物の観察と幼虫の早期発見・駆除が重要です。また、天敵である鳥類や寄生バチなどを利用した生物的防除も効果的です。化学的防除としては、適切な農薬の使用が推奨されますが、環境への影響を考慮し、慎重に行う必要があります。
セスジスズメの捕食者
セスジスズメの捕食者には以下のようなものがいます
1. 鳥類
多くの鳥類はセスジスズメの成虫や幼虫を捕食します。特にスズメやメジロなどの小型の鳥がよく知られています。
2.寄生バチ
一部のハチ(例えば、トリコグラム属の寄生バチ)はセスジスズメの卵や幼虫に寄生します。これにより、幼虫の成長を阻害し、最終的に死に至らしめます。
3. クモ
クモもセスジスズメの幼虫や成虫を捕食することがあります。特に、網を張って獲物を捕らえるタイプのクモが有効です。
4.哺乳類
一部の小型哺乳類(例えば、ネズミなど)はセスジスズメの蛹や幼虫を食べることがあります。
これらの捕食者は、セスジスズメの個体数を自然にコントロールする上で重要な役割を果たしています。特に、生物的防除の観点から、これらの捕食者を活用することが、セスジスズメの被害を抑えるための有効な手段となります。

8月8日はInternational Cat Day

猫さんたちのような毛皮を着ていない人間にとってもこの暑さは堪えるので、昔から我が家がある辺りのお昼はうどんを冷汁で掻き込むスタイルだったようです。
夏、暑いことですっかり有名になってしまった熊谷を中心として、油照りの上に風が吹かない盆地のような形状をしているエリアなので、夏も半ばに近付くといわゆる夏負けの度合いが進んで食欲が落ちるので、ご飯でもうどんでも冷汁をかけて食べるのが武州の夏の風物詩です。
荒川流域に伝わる郷土料理「冷汁」

明治維新以降の薩藩(日向には支藩の佐土原藩がありました)からの東京への移住、というのは少し魅力的な考えなのですがそれらが埼玉まで広く影響するという感じは薄く、北関東に広がる冷汁のオリジンとはなり得ない気がします。
一方で武州から日向へは鎌倉期の惟宗忠久(名家島津家の始祖です)が畠山重忠や比企氏との関係が深いという故事からもなんとなく状況証拠が揃っている感じがします。なによりも、冷汁は炎天下で農作業を行う人々にとっての賄いのような食べ物ですから、鎌倉幕府の成立とともに草深い武州の武士(生業は当然公田請作)たちが守護だ地頭だその下僚だといった経緯で日州に移り住んでいく過程で伝わったのではないかと私の先入観が構成されてしまっているのです。
我が家の冷汁レシピ
キュウリとナスはそれぞれ塩でよく揉んでから10分ほど置き、水気を絞っておきます。
すり鉢に味噌と出汁、砂糖、醤油、そして良く焼いてからほぐした魚の身(アジやサバの干物がオーソドックスでエボ鯛やノドグロのような脂の乗った魚は特に美味しくなります)を良く摺って、水気を切ったキュウリとナスを加えて良く揉み込みます。そこに水を加えて(後で氷を入れるので少し濃いめにしておくのがポイントです)醬油で味を調整して、ネギ、ミョウガと大葉を薬味として加えます。入れ過ぎると辛味やえぐみが強くなるのでお好みの量で。さらに白ごまを炒って摺ったものを加え氷を浮かべたら完成です。
温かいご飯にかけて啜り込んでも良し、冷水で冷やしたそうめんやうどんのつけ汁にしても良しです。
生のナスの灰汁っぽさやキュウリの青臭さ、ネギの辛味、ミョウガのえぐみ、大葉の強い香り、良く焼いた魚の身から出る出汁、字面で判断したらとても食べられたものではないように思えますが、これらが混然一体となった冷汁はとても日本的な旨味の重ね方で美味しいのです。冷蔵庫に魚が無ければ、和風顆粒だしと化学調味料でも十分美味しく作れます。魚を焼かなければ火を一切使わないで済むのも夏のお昼にちょうど良いところです。
暑い時期に冷汁を食べていると、数世代前の先祖が暑い時期に野良作業をして米の飯がのどを通りにくくなった際に同じように冷汁で米を流し込んでいる様子が脳裏に浮かびます.。
もうひとつ懐かしい味、地粉の手打ちうどん
平成初期まではどの家にも台所の片隅や、この辺りの方言で云うところの「西脇」という部分にうどんを打つための専用スペースがありました。それゆえ、お昼はほぼ手打ちうどんで夕食も同じく手打ちうどんとご飯の炭水化物重ね食いが多かったものです。
自家製の手打ちうどんは普通野菜(ナスやインゲン、ネギ)を油で炒めてから水を加えてダシと化学調味料、そして大量の醤油と砂糖で味を付けた「真っ黒」なつけ汁で食べます。関西圏の人はもちろんですが南関東の人でもびっくりするほど「真っ黒」くてしょっぱいつけ汁は北関東の味です。秋冬春とそのつけ汁でうどんを食べ続け、田植えが終わってしばらくして夏の訪れとともにうどんを冷汁で食べるようになるサイクルが20年ほど前までの暮らしにはありました。地粉を捏ねて、「うどん場」でよく踏んで、めん棒で伸ばして包丁で切るのは1時間ほど掛かる作業で大変ですが、ともかく懐かしい気がします。